アベレージ男のズレた思考

平々凡々な生活を送る男=アベレージ男の実はアベレージでない部分を晒す日記

NO cattle , NO my life

私の生い立ちを語る上で欠かせないのはcattle?cow?beef?bull?の存在です。

家畜なのでcattleですかね。

 

 

九州でも有数の畜産地帯に次男として生まれ、

当然のように小さい頃から家業の繁殖牛の世話を当たり前にしてました

 

 

今思うと生まれた家は生活の質も年収的にもアベレージ以下でしたねー笑

(大学進学と同時に県外に出て、家業から離れたので今ではアベレージな生活をしますが)

 

 

繁殖牛って何?とか、

どんな生活してるの?とか、

普通知らないと思うので記しときます。

 

 

○  繁殖牛とは

      子牛を出産させ繁殖させるために飼養している牛のこと。雌親牛

 

○  繁殖牛農家

      肉質の良い雄牛と繁殖雌親牛と掛け合わせ、産まれた子牛を10ヶ月前後育てた後に家畜市場に出荷し肥育牛農家に販売する。その売上げを収入源とし営農する農家のこと

 

○  繁殖牛農家がやること

      雌親牛および子牛の飼養管理、粗飼料(ワラや牧草)の生産、よい血統の雌親牛の育成を主体とする。

     様々な血統の雄親の精液を管理する受精師、獣医などの協力を得ながら生産活動を行う。

 

○  肥育牛農家

     売られた子牛は、肥育農家と呼ばれる肉牛生産専門の農家のところに行き、約2年間飼養管理される。

     皆様のもとに提供されるジャパニーズビーフは肥育牛農家が生産したものとなっている。

 

○  繁殖牛農家って儲かるの?

      はっきり言って儲からない時代が何年も続いていました。

      が、今は繁殖牛農家の高齢化、担い手減少によりジャパニーズビーフの根源となる子牛の頭数が減少する危機に陥っており、子牛価格は高止まり状態です。

     いつまで続くかはわかりませんが、繁殖牛農家にとってはここ数年は完璧バブルですねー

     後を継いだ兄貴はかなり儲けてます

 

※  セリ値の変化(万円/頭)

    ・  平成10年代(自分の小中高時代)

          30(万円/頭)

    ・    平成30年現在

          80(万円/頭)

現在、50頭規模で繁殖牛を飼養し、一年一産で、50頭の子牛をコンスタントに出荷できれば下記のような年収となります。

 

  80(万円/頭)× 50頭 =4,000万円

 

粗飼料生産のために必要な大型トラクターなどの機械類購入や、輸入飼料、燃油価格高騰などのため、経費を差し引いた所得率は25%と言われるため所得額は下記のようになります。

 

4,000万円  ×  25%  =  1,000万円

 

簡単に計算してますが、繁殖牛農家は普通のサラリーマンよりも稼いでますねー

生き物相手なので、休みなしの重労働ということも考慮すればこれぐらいないと割りにあわない所もありますが…

 

 

○  幼少期の実家での生活は?

      小学生くらいから牛の飼養管理の手伝いをしてました。

      朝学校に行く前、6時くらいから餌をやって、水も一頭一頭バケツに水汲んでやってました。

      学校から帰ったらまた、餌やりと水やりといった感じです。

     牛のご飯タイムは朝と夕の2回が基本で学校のサイクルにがっちりハマってました。

    

    では、昼間は農家がやることないのでは??となりそうですが、

   昼間は牧草の管理、牛の小屋の清掃、畑に埋めているサイレージと呼ばれる発酵飼料の調達などやることがあり、土日は小学生の私も一日中家業の手伝いでした。

   そこまでしても、上述の通り子牛の販売額は30万そこらで、飼養頭数も多くなかったことから、はっきりとした年収を聞いたことはありませんがおそらく600万くらいだったのではと思います。

所得で言えば150万円そこらでしょうか。

 

そんな氷河期のような時代が自分が高校

卒業の頃まで続いてたから、兄弟3人をそれぞれ大学まで出してくれた両親には感謝です。

色んなところに頭下げてお金を工面してくれてたんかと思う。

 

○  現在の実家の生活

     基本的な餌やりのサイクルは変わらず1日朝夕の2回だが、水は自動給水システムがあるため水やりが不要になった。

    また、粗飼料生産も面積を拡大したことに伴い、機械類が大型化、多機能化し、ほぼ機会に乗ってれば終わるようになり兄1人が作業すれば済むようになっている。昔のように人海戦術は不要だ。

サイレージも土に埋める必要がなくなり機械で簡単に作れるようになっている。

 

 

子牛価格が安いうちに繁殖牛の増頭をしていたと、作業の効率化による飼料面積の拡大なども手伝い今はかなり楽に稼げるようになったなぁという印象をら受ける。

 

 

ただし、兄貴もかなり努力し、肉質の良くなる血統の掛け合わせを研究し高値販売につなげたり、様々な重機に乗れるように免許を取ったりしてるので、自分があとを継いでいたらここまで成功してないだろうなと思わされる。

      

 

 

 

昔はビンボーで、今はバブルな農家生活

 

やっぱりアベレージとは真逆の世界やなぁと改めて思う。